せかいのはじまり 1. きょうは、聖書のいちばん最初に書いてあるお話をしましょう。 聖書の1ページ目、1行目にこう書いてあります。 「はじめに神が天と地を創造された。」 この世界は、神さまがお造りになったのです。 神さまが世界を造る前、あたりはまっくらで、何もありませんでした。 ただ神さまだけがいらっしゃいました。 神さまはすばらしい世界を造ろうとお考えになりました。 「光よ、あれ。」と神さまが言われました。 すると、神さまのおことばどおり、暗やみだったところに明るい光がさし込みました。 神さまは光を「昼」と名づけ、闇を「夜」と名づけました。 一日目が終わりました。 2. 次に神さまは、「大空が水のまん中にあれ。」と言われました。 すると、神さまのおことばどおり、 大水の上にまっさおな広い大空が広がりました。 神さまはこの大空に「天」という名前をつけました。 二日目のことです。 3. 三日目に神さまは、「水が集まって、乾いた所が現われなさい。」 と言われました。 すると、水は一つに集まって、乾いた地面が現われました。 神さまは乾いた所を「地」、水が集まっているところを「海」と名づけました。 神さまは続けて「地には草や木が種類ごとにはえるように。」と言われました。 すると陸地にいろいろな草や木が生えてきました。   きれいな花が咲き、おいしい実がなるたくさんの草木です。 草や木の緑におおわれた大地。それはとてもきれいでした。 「とってもよい。」と神さまは喜ばれました。 4. 四日目に神さまは、「光る物が天の大空にあって、昼と夜を分けなさい。」 と言われました。 何が生まれたのでしょう? 太陽と月、そして星が生まれました。 明るい太陽には昼を、静かに輝く月と星には夜をおさめさせよう、と神さまは考えました。 昼間は太陽が地上を明るく照らし、夜は月と星が空にやさしく輝くようになりました。 時間や季節もはっきりわかるようなりました。 「いいね。」と神さまは言われました。 5. 五日目になると神さまは、「水の中にたくさんの生き物が群がるように。 地の上と大空には鳥が飛ぶように。」と言われました。 すると海の中にはいろいろな生き物が元気に泳ぎ回るようになりました。 とても大きなクジラやイルカ。色とりどりの群れで泳ぐ魚たち。 イカやタコ、…タツノオトシゴもいますね。 水の中だけではありません。 空にもたくさんの鳥たちが翼を広げて飛び回るようになりました。 世界は急に楽しくにぎやかになってきました。 神さまはそのようすを見てとても喜び、「どんどん増えなさい。」と祝福されました。 6. 六日目。神さまは「地上にさまざまな生き物が生まれるように。」と言われました。 おことばどおり、いろんな種類のたくさんの動物が生まれました。 ゾウのように大きな動物、キリンのように背が高い動物、ライオンのように強い動物、 リスやうさぎのように小さくてかわいい動物、羊やシカのようにおとなしい動物。 世界はますますにぎやかになりました。 おや、何か大切なものがまだいませんね。・・・(抜きながら) 7.  そう、人間です。 「さあ最後に、わたしに似ているいちばんすばらしいものを造ろう。」 と神さまは言われました。 神さまは人をお造りになって、言いました。 「わたしが造ったこの世界をあなたたちに任せます。大切に守っていきなさい。」 神さまはお造りになったすべてのものをごらんになりました。 それは美しく完璧で、足りないものが何一つないとてもすばらしい世界でした。 神さまは心から満足して言われました。 「とてもすばらしい!」 8. すばらしい世界を造られた次の日の七日目。 世界を造るすべての働きを終えられた神さまは、この七日目を特別な日と決めて祝福し、 お休みになりました。 人や動物も神さまといっしょに休みました。 何もかも満ち足りたすばらしい世界でした。